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Author:まつじゅん08
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ヴァッシュ・ザ・スタンピード
  
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トライガン
十年近い連載を経て、二〇〇七年ついに完結した、内藤泰弘さんの『トライガン』
単行本は、無印と呼ばれる第一期が三冊(復刊版だと二冊に収まってます)で、第二期のマキシマムは全部で十四冊刊行されています。

トライガンマキシマム 14 (14) (ヤングキングコミックス)トライガンマキシマム 14 (14) (ヤングキングコミックス)
(2008/02/27)
内藤 泰弘

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物語の舞台は、荒涼とした砂漠が広がる世界。人々はプラントと呼ばれる、ロストテクノロジーにすがって生活をしています。プラントは、物理法則を超えた生産活動を可能とする生体システムで、砂漠しかない世界で生きる人々にとっては、無くてはならないもの。これを奪い合う為の争いは、世界各地で頻繁に繰り返されています。

そんな過酷な世界に生きる、一人の凄腕ガンマン。その名をヴァッシュ・ザ・スタンピード。
深紅になびくコート、ツンツンの髪型、七大都市の一つを灰に変え、月に大穴を穿ち、賞金600億$$の賞金首として手配された後に、人類初の局地災害指定に認定されたと噂される伝説の男。
『スタンピード』は元々スペイン語で、家畜などが先をあらそって逃げ出すこと、暴走することを意味します。旅の先々で騒ぎを起こす、生粋のトラブルメーカーの彼にはぴったりのネーミング。

人々に悪魔の使いとも噂される彼ですが、実際は病的なまでの平和主義者です。普段はお調子者で軽薄な態度、子供にプロレス技をかけられ、ラブ&ピースを唱えながら世界各地を転々としています。
本人曰わく、愛という陽炎を追い続ける平和の狩人とか。

そして凶悪な伝説とは裏腹に、ヴァッシュは不殺という枷を己に課しています。偽善と罵られようとも、例えそれが己の命を狙う相手であっても、彼は決して人を殺めません。
『……選ばなアカンねや!! 一人も殺せん奴に、一人も救えるもんかい』
そして、その理想が高すぎるが故に、リアリストであるウルフウッドとは、味方同士でありながらも意見が真っ向から対立します。
『幸運とゴリ押しは、いつまでも通用せえへん。いつか、おどれにも選ぶ日が必ずやってくる』
偽善、戯言――ウルフウッドの言葉の一つ一つは、まるで読者の気持ちを代弁しているかのよう。

物語自体は王道といえば王道ですが、コマ割や演出が非常に斬新。(斬新過ぎて、内容が理解できない、と言われる事もしばしば)それに「不殺」の信念を持った漫画は結構ありがちですが、この作品の主人公だけは別格であると断言できます。ヴァッシュの為す行動や、口にする言葉の一つ一つがそれを証明しているはず。
決して迷わず、言い訳を漏らさず、これ程一つの事に徹せられると、その信念を認めざるを得ません。

ガンアクションのシーンも非常に魅力的。前半は戦術的な要素を盛り込んだガンアクションになりますが、後半からはエンターテイメント性に富んだスタイリッシュなガンアクションに様変わりします。特にウルフウッドが駆使する十字架型の重兵器『パニッシャー』や、リヴィオが操る前後左右同時射撃が可能の『ダブルファング』は、思わずニヤけてしまう程に格好いい。どうやったら、こんなの思い付くの? ってくらい。

十巻のインパクトが強力すぎる感もありますが、最初から最後まで非常に高い質を維持した漫画でした。一人でも多くの人に読んで貰いたい、そう思えるほど、中身の充実した漫画です。

劇場版「TRIGUN THE MOVIE(仮)」が進行している模様。
公開がいつになるか、今の所はっきりしませんが、すげぇーたのしみです(*´Д`)

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少年画報社 | 【2008-06-13(Fri) 21:30:36】 | Trackback:(0) | Comments:(0)